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「ドローンとAIを活用したさつまいも畑でのスマート農業」実証事業の実施について

更新日:2019年07月01日

 肝付町(町長:永野和行)とKDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:高橋誠)は、さつまいも畑における作業省力化や病害虫被害把握の迅速化を図るため、ドローンとAI(人工知能)による画像解析を活用したスマート農業(病害虫検知・農薬散布)の実証事業を実施します。

※KDDI株式会社の高橋社長の「高」は正式には「はしごだか」です。

1.概要

 肝付町とKDDI株式会社は、2018年12月13日に相互の連携と協働による活動を推進し、双方の資源を有効活用することにより、地域の一層の活性化を図ることを目的とした「地域活性化連携協定」を締結し、ICT技術を活用した地域課題の解決、地域産業の振興に向けての取り組みを共同で行っています。
 一方、肝付町の人口は年々減少しており、地域の基幹産業である農業でも高齢化・担い手不足が進み、作業人員の確保や技術・経験の継承が喫緊の課題となっています。
 このような背景のもと、肝付町とKDDI株式会社では、水稲や他の作物で実用化の進むドローンと、革新的技術であるAI(人工知能)による画像解析を組み合わせた、病害虫検知・農薬散布のスマート農業システムの実証実験をさつまいもほ場で行い、各種検証を行うことによって、病害虫による食害の早期検知や防除の技術開発につなげ、将来的な農業の省力化・安定した品質の農産物収穫への足掛かりにしたいと考えています。

2.実証事業の詳細

(1)実施内容

 本実証事業では、ほ場内の生育状況を定期的にドローンにより撮影し、AIが撮影画像を解析することで、作物の異常を早期発見することが可能となり、異常に対して早期に対策出来るようになるため、安定した品質の作物収穫が期待できます。また、広範囲を短時間で確認が出来るために、見回り作業の省力化につながり、人員を別作業に割り振ることによる経営の安定化も期待できます。
 これまでの同様の事業では、水稲など他の作物での事例は多かったのですが、さつまいもほ場での実証は、国内でもあまり例がありませんでした。今回の実証事業では、さつまいもほ場特有の課題などを検証し、将来的には、被害の「予察」ができるかを検証したいと考えております。
 また、AIによる病害虫の発見の基礎データとするため、国立大学法人鹿児島大学農学部害虫学研究室から、さつまいもにおける食害の被害状況を撮影した写真データの提供を受け、いわゆる「教師データ」として、現地でのセンシングデータとともにAIに学習させることとしております。

(2)実施対象及び実施期間

  • 実施対象:肝付町内さつまいも農家2戸、実証ほ場面積約4.1ha
  • 実施期間:2019年7月 ~ 2019年11月頃(予定)

実証事業で使用するドローン 

(3)今後のスケジュール

 今年度は2019年7月から実証事業を開始し、AIへの食害被害状況の学習、AIが食害を発見できる精度の分析、ドローンの操作性等システムの使い勝手に関する評価等を行う予定です。また、発見された害虫に対しては、ドローンによる農薬散布を行うこととしています。
 さらに、今年度実証事業の成果次第で、来年度以降の事業継続や、被害予察・他作物への適用など実証範囲の拡大についても検討していきたいと考えております。

この記事に関するお問い合わせ先

デジタル推進課
〒893-1207 鹿児島県肝属郡肝付町新富98
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