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湛水院の供養塔(平成22年3月16日指定)

更新日:2023年09月14日

整備後の供養塔

新富地区湛水院の丘の上に「湛水院殿徳源道智大居士」と書かれた供養塔があります。地元の人たちが「徳源様(とくげんさあ)」や「図書殿(ずしょどん)」と言って敬い崇めている宮之城島津家第四代島津図書久通の供養塔です。

図書久通は高山郷の第9代(慶安元年頃)と第14代(寛文11年頃)の地頭を勤めた人物です。図書久通は薩摩藩国家老として殖産興業に貢献し、鉱山採掘、林業、藩内各地の開田等を行いました。

なかでも、開田においては国分新川開墾、市比野新田等が有名です。高山の地においても寛文年間に高山の新富用水路(新溝)を開通しました。新溝は、高山川中流の田布尾から水を取り入れ、広大な荒れ地を開拓し、新富・野崎の両村に石高二千石の開田を行いました。寛文元年(1661年)から寛文11年(1671年)まで、およそ10年の歳月が費やされています。

高山郷の新田開発をした後引退し、数年後にこの世を去ったわけですが、長い歳月精魂を傾けた新富・野崎の田圃の見える場所に葬ってくれとの遺言により、湛水院の丘に供養塔が建立されたと伝えられています。

見学等について

・基本的にいつでも見学できます。

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